社宅でお得!よくわかる家賃節約術

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(写真=PIXTA)

住宅費用を安く抑えることができる「社宅」の提供は、充実した福利厚生の中心的存在でした。しかし、ライフスタイルの変化によって「社宅」に対する考え方も大きく様変わりしています。

現在は、同じ会社の社員ばかりが周りに住んでいることや、画一的な間取りであることなどから、社宅よりも自分の好きな地域で、個性に合った家に住むことを希望する人が増えているのです。

借り上げ社宅」と「住宅手当」どっちがおトク? 社宅家賃の相場と税金

社宅の家賃は通常、家賃の20%から50%が相場のようです。正確には固定資産税や家屋の床面積なども含めた計算によって「通常家賃」が割り出されます。社有社宅ではなく借り上げ社宅の場合は、会社が家賃を支払い、そのうち半分を従業員から徴収するケースが多いようです。

では、借り上げ社宅を提供されるのと、同じ金額の住宅手当を支給されるのとどちらがお得なのでしょうか。

実は、一定金額の住宅手当を支給されると、税法上「給与」として計算されることになります。住宅手当は課税の対象となるので、所得税や住民税も増えることになります。しかし、社宅の場合は会社に一定金額を家賃として支払うことになり、手当をもらうのとは異なります。

企業側にしても、社宅費用を福利厚生費として扱えることは税金面でメリットになります。ただ最近では資金繰りの苦しい企業も多く、一般の賃貸物件を社宅として認めてもらい、経費にするにはいくつか社宅規定の設定など要件があるので注意が必要です。

社宅家賃、負担の決め方

借り上げ社宅の場合、会社が支払う家賃の半額を従業員が負担としているところが多いようです。しかし本来の国税庁が定める社宅家賃算定を行えば、非課税でありながら相場よりもかなり格安な家賃設定が可能となります。

計算式は以下の通りです。
  1. (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
  2. 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/(3.3平方メートル))
  3. (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

以上の1、2、3を合算して出された金額が「通常家賃」となり、この通常家賃の50%以上を従業員が払う場合に非課税ということになります。この計算式を使うことによって、家賃16万円の物件でも評価額によっては6,000円程度の従業員負担でも非課税になるのです(物件にもよって異なる)。これは是非とも活用したい制度でしょう。

社宅家賃の注意点と仕訳

メリットばかりあるように思える社宅ですが、デメリットもあります。社宅規定を作成し、毎年固定資産評価額の計算が必要となるため手間がかかるという点です。

戸数が限定されてしまう社宅では、社員全員が福利厚生を平等に受けることができない恐れがあります。これは従業員の不満につながり、社宅制度を使うよりも住宅手当を支給した方がいいという意見が出かねません。

しかし、従業員個人が負担する社会保険料の半分は企業負担であり、収入が高くなるほど所得税や住民税、社会保険料が高くなります。従業員社宅制度では、非課税範囲内の家賃支払いを会社が受ければ社員の給与増加とはみなされないので、所得税、住民税、社会保険料の負担を減らすことになります。

借り上げ社宅の場合、経理上社員からの社宅家賃入金を戻しと捉えるか、売り上げと捉えるか迷うかもしれません。利益は変わらないと思うかもしれませんが、課税売上が変わってしまうので、非課税売上として起票する必要がある点に注意してください。

税金面でのメリットを中心に社宅についてご説明しました。今後、社会保険料の増額が続くことを考えると、従業員にも企業にも双方にメリットがある社宅制度は再び注目されるでしょう。

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