賃貸と自社所有物件、社宅にするならどちらがお得?

(写真=Photographee.eu/Shutterstock.com)

社宅を従業員に貸し出す企業は少なくありませんが、社宅を賃貸とするか自社所有物件とするかで従業員の満足度や企業側のメリットは大きく変わります。優秀な人材を確保するためにも、適切な方法で社宅を用意することは重要と言えるでしょう。

賃貸と自社所有物件の社宅のメリットやデメリット、税金などについては知っておく必要があります。企業にとってお得となる社宅の取得方法を検討しましょう。

社宅を用意する2つの方法

企業が従業員に社宅を提供する場合、2つのケースが考えられます。

企業が社宅の土地と建物を所有している
民間の賃貸物件を会社が借り上げて、社宅として従業員に貸し出している

自社所有物件では多くの場合、立地や間取りなどを従業員が選択する余地はほとんどありません。しかし借り上げ社宅であれば、従業員が決められた範囲内で任意の賃貸物件を選び、企業が借り受ける仕組みとすることが可能です。自社所有物件と比べると、借り上げ住宅は従業員の満足度も高くなりやすいと言えるでしょう。

一方で、自社所有物件の社員寮に入居する場合、社員同士のコミュニケーションや連携が高まり、仕事に良い影響を与える可能性があります。

企業側のメリットとデメリット

社宅が自社所有物件の場合には、社宅を用意するために企業が費やす初期投資が大きくなり、所有後は固定資産税がかかることになります。しかし、借り上げ住宅とは違って会社の資産として扱うことができるほか、社員が増えるごとに何度も物件を選ぶという手間もかかりません。また、場合によっては一般の賃貸物件として運用することも可能です。

借り上げ住宅の場合は、定額の初期費用で社宅を用意することが可能で、賃料を福利厚生費として計上することができます。また、住宅は老朽化に伴って管理費や修繕費が増加する傾向にありますが、借り上げではその心配はありません。

ただし、借り上げ住宅は会社の資産とならない点や、入居者を直接管理することが難しい点、借り上げ時の契約によっては入居者が存在しない間に空家賃を払い続ける可能性などがデメリットとしてあげられます。

税制上の注意点

社宅を従業員に貸し出している場合、従業員の賃料負担割合が極端に低いと、家賃料相当額が給与として課税される(所得税の対象となる)可能性があります。家賃料相当額は、以下の式の合計金額です。

1. (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
2. 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3(平方メートル))
3. (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

従業員の賃料負担割合が家賃料相当額の50%を上回っていれば、所得税の課税対象から外れることとなります。

また、一般的に住宅を借りる際に消費税はかかりませんが、従業員に転貸する場合は事業用の物件と見なされ課税対象となります。そのため、借り上げ社宅の場合では、社宅を借り入れるために支払う家賃が企業の仕入税額控除の対象と認められていません。

さらに、社宅の修繕費用や備品の購入費用は、自社所有・賃貸にかかわらず企業の消費税の控除の対象となりますが、管理人の給与は控除の対象とならない点にも注意が必要です。

社宅代行サービスなどを活用する方法も

社宅は自社物件と賃貸でそれぞれメリット・デメリットが異なります。また、社宅代行サービスを活用して効率よく福利厚生を充実させている企業も存在します。それぞれの特徴を理解し、どのように運用するのが一番なのかをよく考えましょう。

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